読解力

過去問を繰り返しやったのに合格出来ない人とは

過去問をやれば合格できる・・・本当でしょうか?

宅建の勉強法をいろいろ見てみると、宅建試験は過去問さえ何回も繰り返せば合格できる!なんて記事をチラホラ見かけます。

これは、本当でしょうか?

今まで様々な受講生を見てきましたが。
結論から言うと、【半分当たりで、半分ハズレ】です。

というのも、受講生の中に
『過去問を何回も何回も繰り返し勉強しました!』
『点数も繰り返すやることで、ほとんど満点になるほどです!』

という人が、沢山宅建に落とされています・・・
あれだけ頑張って勉強していたのに・・・なんで???

一方で、確かに
『過去問を繰り返しやることで、合格出来ました!』
と言う人もいます。

このは、一体どういうことなのでしょうか?

過去問を繰り返しやるだけで合格出来る人の主張

そもそも、なぜ過去問を繰り返しやれば合格できるという人が、いるのでしょうか?
ネットで検索すると、いろいろな人が『過去問で合格できる』と言っています。

これには、理由があります。
それは、毎年出題される問題の内容のほとんどが『過去問』から出題されているからです。

だから、『過去問』さえきちんとやっていれば合格出来るよね。
という理屈です。

凄くシンプルですが。
本質だと思います。

過去問以外の勉強をして、勉強の幅を広げてしまっては問題に出ない勉強をしてしまう可能性があるので、そんな無駄なことはしない方がいいですよね。

そういった意味でも、過去問は重要なわけです。

では、なぜ過去問だけは宅建に合格出来ない人がいるのでしょうか?

過去問だけやってもダメな人

これは、どういうことかと言うと。
確かに毎年出題される問題は、過去問の内容が出題されるわけですが。

【全く同じ問題が出題されるわけではない】

ということです。
当然と言えば当然ですが。
問われる論点が、少し変わったり。
問題の表現の仕方が変わったりしているわけです。

とはいえ、過去問に類する問題がほとんどなので、過去問をやれば基本的に合格出来るよね?と、合格された方は言っているわけです。

しかし・・・これを鵜呑みにして合格出来ない人が続出しているのも事実です。

これは、問題の解き方に問題があったのです。

過去問だけをやって合格出来ない人は、過去問をどのように解いているかというと、その問題が「なぜ〇なのか」「なぜ×なのか」を理解しないで問題を解いているからです。

過去問の得点が上がったのは、過去問そのものを【暗記】してしまい。
この文章の問題であれば〇だよね。この文章の問題であれば×だよね。と、

【答えを覚えてしまっていたのです】

だから、「なんでこれは×なの?」「この言葉の意味を説明して」と言うと、答えることができません。

これでは、合格出来ないのは当たり前ですが。
実際にこういう人が、めちゃくちゃ多い。

確かに情報を頭の中に記憶していなければ問題は解くことが出来ないのですが。
覚え方が全く間違っているのです。

では、そういう人に必要な能力は何かというと。

読解力がなければ合格できない

【読解力】です。
別の言い方をすると【本当に理解する力】です。
過去問だけで合格出来る人は、既にこの力を十分兼ね備えた人なのです。

実は【記憶】していく方法の1つもこの理解するということなのです。
『なるほど~』『だからそうなるのか~』

と言うぐらいはっきりとわかった時、私たちの脳にその情報が強く記憶がされます。
そして、その【本当の理解】に至るためには【読解力】が必要とされるわけです。

【読解力】がないと【本当の理解】に行かない為、覚えるのもうまくいきません。
よく分からないものは、記憶出来ないのです。

この【読解力】がないまま【本当の理解】をしないまま過去問をやってしまうと。
ただただ答えを覚えてしまう作業になってしまう。
と言うわけです。

逆にいうと【読解力】が付くと。
それに対する知識量が豊富になくても解ける問題が増えていきます。

なぜなら、【法律】の問題の基本さえ理解していれば、
【推測】が出来るようになるからです。

【法律】とは、「平等」や「弱者保護」の観点から作られていますので、問題の内容がこの基本的な観点から読み解くとどうなのか?

若しくは、【宅建】試験という問題の特徴や過去の出題を考えると【論点】となるところはどこにあるのか?出題者は、どんな意図でこの問題を作っているのか。その意図は?

そういった様々な観点から問題を読み取ることで、見えてくるものがあるのです。

しかし、読解力がないと。
その問題文の意味さえ理解することが出来ず。
パニック状態に陥ります。

読解力を付ける方法

読解力を付ける方法は、いくつかありますが。
基本的なことをまずはお伝えします。

①語彙力を高めること

そもそもの言葉の意味が分からなければ、文章を読んでいるとは言えません。
問題文にせよ、テキストにせよ。言葉の意味が分からなければ、辞書で調べるなりネットで検索するなりしてその言葉の正確な意味を理解しましょう。

読解力の前にまず自分の【語彙力】を確認すること。
そして【語彙力】を高める方法として。

漢字からその意味を推測することが有効です。
漢字には、多くの意味が含まれています。ただその言葉にその意味がある。
ではなく、漢字から沢山の情報を推測して意味を理解することが出来ます。

例えば、
【宅地建物取引業法】にしても。

宅地・・・宅は建物のことかな?地は、土地のこと?建物を建てる目的の土地?
建物・・・これはそのままだね。
取引・・・不動産の取引といったら売買と賃貸があるかな。あとなんだろう?
業・・・・宅地や建物を取引する仕事をすることかな?
法・・・・こうした取引をする仕事をするために法律・規制があるんだね。

どうでしょうか?正確な意味は別にしてもこれだけ推測することが出来ますよね。
推測した上で、じゃあ実際どういう意味なのかな?ということを調べていくと、本当の理解と共に記憶されていくということです。

②イメージして読む

宅建は、法律の勉強で専門用語が多いです。
その為、なにも意識せず読んでいるとただの文字の羅列にしか見えません。

それをただただ文字の羅列として理解しようとするとなかなか理解することが出来ません。
そうではなく、そもそも法律というのは、何かしら生活の中身と関係している話なのです。

・Aさんがいて、未成年のBさんを騙して車を買わせた。
そんなときどうすればいいのでしょうか。
・学校の近くに工場やラブホテルがあったら嫌だよね。
・住宅地は、環境の良い街並みしたいな~

など、そういう現実社会の中で見えるものです。
しかし、法律用語の文章になったとたんイメージがなくなります。

文章を読むときのポイントは、その文章から具体的なイメージを見ることです。
それが見えると理解力が大きく変わっていきます。

③論点を見極める

問題文を読むときに、何が問われているかを確認しましょう。
全体の文章では、どんなことが書いてあるのかをきちんとイメージして読み解く。

そして、その文章のどの部分が【論点】になっているのかを見極めるということです。

宅建試験は、4択問題です。
なので、その選択肢が〇なのか×なのかが問われるわけです。

そうした時に、×になるものは、その文章のどこかが誤っているから×になるわけです。
であれば、その×になる場所【論点】がどこにあるのかを正確に読み取る必要があるわけです。

これを意外としていない人が多い。
その為、長い文脈の時には、どんどん頭が混乱して【論点】がどこだか分からなくなり、結局その問題に答えること出来なくなるのです。

そうではなく、文章の意味を理解することと同時に、最初からその問題文の論点を探しに行くつもりで読む必要があるということです。

その為には、問題文を読みながら、文脈が分かれるところに/を引いたり論点になる箇所を〇を付けたりしてその文をを整理するのです。

それを習慣化することで、だんだん問題文の論点の使い見方が見えてきます。

④図にする

イメージすることにもかぶる話ですが。
問題文の中には、登場人物が複数出ることもあります。

そうすると、頭の中でゴチャゴチャになることがあるわけです。
そうした時には、紙にその文章の内容を図にしてあげると分かりやすいです。

例えば。
被成年後見人AがBから車を購入したのですが。Aの成年後見人がその契約を取消した。

ということであれば、下記のようにも表現できますね。

セ・・・被成年後見人
ホ・・・成年後見人は、被成年後見人の保護者なのでホ

出来るだけ、言葉も簡略させながらシンプルに図解にするだけで、
すごく簡単にすることが出来ます。

確かにこのぐらいの文章であれば、不要かもしれませんが。
これを一つ一つ定年にやることで、文章の読解力がぐんぐん上がります。

まとめ

いかがでしょうか。
過去問をやるだけでは、合格出来る人。
合格出来ない人の違いが分かったのではないでしょうか。

急いでやる必要はありません。
1つ1つの問題をゆっくり・丁寧に取り組んでみましょう。
そして、はっきりとわかった時、ああ気持ちいと感じることでしょう。

【急げばまわれ】

という言葉もありますが。どんどん問題を解いていくことも大切ですが。
ゆっくり・丁寧に問題を取り組まなければ見えてこないものもあります。

是非意識してやってみて下さい。

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