令和2年(2020年)10月

令和2年(2020年10月)問24 不動産取得税【宅建過去問】

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令和2年(2020年10月)問24<不動産取得税>

不動産取得税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 令和2年4月に個人が取得した住宅及び住宅用地に係る不動産取得税の税率は3%であるが、住宅用以外の土地に係る不動産取得税の税率は4%である。
  2. 一定の面積に満たない土地の取得に対しては、狭小な不動産の取得者に対する税負担の排除の観点から、不動産取得税を課することができない。
  3. 不動産取得税は、不動産の取得に対して課される税であるので、家屋を改築したことにより、当該家屋の価格が増加したとしても、不動産取得税は課されない。
  4. 共有物の分割による不動産の取得については、当該不動産の取得者の分割前の当該共有物に係る持分の割合を超えない部分の取得であれば、不動産取得税は課されない。

      

解答

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①の解説:誤り

【問題文】
令和2年4月に個人が取得した住宅及び住宅用地に係る不動産取得税の税率は3%であるが、住宅用以外の土地に係る不動産取得税の税率は4%である。

不動産取得税の税率
標準(一律)4%
となっていますが、軽減税率が実施されているため下記のようになっています。

土地 3%
建物 住宅 3%
住宅以外 4%(標準のまま)

土地については、全て3%になるため、答えは【誤り】となります。
基礎問題です。

②の解説:誤り

【問題文】
一定の面積に満たない土地の取得に対しては、狭小な不動産の取得者に対する税負担の排除の観点から、不動産取得税を課することができない。

不動産取得税の免税点
課税標準額が以下の場合には、不動産取得税はかかりません。
①土地・・・・・・・・・・・・・・・・・・10万円未満
②1戸につき新築・増改築・・・・・・・・・23万円未満
③1戸につきその他(売買などによる取得)・12万円未満

面積ではなく課税標準となる金額の大きさです。
そのため、答えは【誤り】となります。
基礎問題です。

③の解説:誤り

【問題文】
不動産取得税は、不動産の取得に対して課される税であるので、家屋を改築したことにより、当該家屋の価格が増加したとしても、不動産取得税は課されない。

地方税法73条の2第3項
家屋を改築したことにより、当該家屋の価格が増加した場合には、当該改築をもつて家屋の取得とみなして、不動産取得税を課する。

土地や家屋を購入したり、家屋を増改築するなどをして不動産を「取得」した場合、有償・無償、登記の有無にかかわらず、不動産取得税が課税されます。
そのため、答えは【誤り】です。
基礎問題です。

④の解説:正しい

【問題文】
共有物の分割による不動産の取得については、当該不動産の取得者の分割前の当該共有物に係る持分の割合を超えない部分の取得であれば、不動産取得税は課されない。

共有物とは
二人以上の人または団体が共同で所有している物

共有物の分割とは
共有物を単独者の所有物とするために分割すること。

形式的所有権移転とは
共有物の分割のような所有権移転、相続・法人の合併等、いずれについても不動産取得税は課税されません。

実質的所有権移転とは
売買・交換・贈与等による所有権移転、こちらに関しは不動産取得税が課税されます。

元々の持分と同じ割合で分割したのであれば、その土地を取得したという感じではないですよね。なので、答えは【正しい】となります。

共有物・共有物の分割について具体的なイメージが付くと理解が進むと思います。

例えば、一つの土地(50㎡)に対してAさんが1/2、Bさんが1/2づつ共有でもっていたとしてそれを、25㎡づつAとBで分割したということです。
そうすると50㎡の土地を共有で所有していたのが、AもBも25㎡について単独名義で所有権をもつこととなります。

このように具体的なイメージをもてば、なるほどと理解できるようになります。
理解のスピードを上げるには、【具体化】させること。
【具体化】させるためには、それが【イメージとして見える】ことがポイントです。

<まとめ 正解:4>
①は、基本問題です。
②は、基本問題です。
③は、基本問題です。
④は、基本問題です。

基本問題ですね。確実に答えられるようになりましょう。

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