ドラゴン桜2!ドラマ見ましたか?
先日、最終回も終わってしまいましたが。
その中で、【読解力】の話が注目されていましたね。
『国語は科学である!』
と、言い放っていました。
私達は、国語というものを何か『感覚的なもの』『センスのようのもの』だと捉えていないでしょうか?しかし、国語は『科学』であることが分かれば、合理的・論理的に解析し帰結を導くことができるのです。
【読解力】は全ての教科の基礎です。
逆に言うと【読解力】が無ければ、どの勉強もうまくいきません。
これは、宅地建物取引士の資格試験でも同じです。
そしてその『読解力』の要となるのが
『読解力の3つの力』
①同等関係
②対比関係
③因果関係
実は、このドラゴン桜2で、紹介されている国語の考え方は、下記の本を基にされています。詳しい内容は、是非書籍を読んでみて下さい。
今回は、この3つの力の中で最も重要な①同等関係について解説していきます。
『同等関係』=言いかえる力
同等関係「言いかえる力」は、3つの力の中でも、とくに中心的な役割を果たします。
これは、一見バラバラに見えるモノの中に「共通点」を見つけ出し、整理する力です。
たとえば、「えんぴつ」「シャーペン」「消しゴム」「定規」
というモノの共通点を探して1つにまとめた言い方をするとこれは【文房具】ということがわかりますね。
つまり、これは【具体化】されたモノを一つに【抽象化】したということです。
宅建の勉強では、法律を学んでいくわけですが。
法律は、全て【抽象化】された言葉になります。
だから、なかなか頭に入ってこないのです。
今回の例でいうと【文房具】が抽象的な言葉ですが。
こんな風に聞かれたら困りますよね。
「ちょっとそこにある文房具とってくれない?」
これだと、えんぴつなのか。シャーペンなのか。それとも、消しゴムなのか。
よく分かりません。
言うならば、
「ちょっとそこにあるえんぴつをとってくれない?」
ですよね。これなら何を取ればいいのか明確です。
だから、よくわかるのです。
宅建の勉強をしていて、よく分からなくなってしまうのは【抽象化】された言葉が多すぎて何を言っているのかが分からなくなってしまうという現象が起きているということです。
抽象化⇔具体化
ということは、宅建を理解するためには、この【抽象化】と【具体化】を意識的に使いこなす必要があります。
法律用語は、【抽象化】されたものなので、それをそのまま理解しようとしてもそれが何なのかが分からなければ、いつまでたってもよく分からないままです。
【文房具】という言葉に対して、それが具体的に何かが分からなければ【文房具】とはどういうものを示しているか分からないですよね。
【文房具】というのは、「えんぴつ」「シャーペン」「消しゴム」「定規」というものなんだ。という具体的なモノが出てきて初めて【文房具】という言葉の理解をしていくわけです。
また、こんな風に言いかえることも出来ますね。
【文房具】とは、「物を書くのに必要な類の品物」とも言えます。
そうしてみると抽象化と具体化にもレベルがあるわけです。
より抽象的>より具体的
【文房具】>【物を書くのに必要な類の品物】>【えんぴつ】等
なので、法律を学ぶときに私はどこまでその法律用語を理解しているかを知る1つの要素として、それぞれのレベルを理解しながら具体化と抽象化を行き来して説明することが出来るかどうか。これが、【本当に理解している】かどうかを図る物差しになってくるということです。
宅建に合格したいのであれば、単にその専門用語を覚えるという勉強では、合格できません。必要なことは「本当に理解している」に繋がっていることです。
「つまり」「たとえば」
とはいえ、具体的にどうすればいいのか分からない人も多いと思います。
そこで、この言葉を口癖にして下さい。
「つまり」「たとえば」です。
「つまり」は、抽象的に言いかえるときに使う接続語です。
「たとえば」は、具体的に言いかえるときに使う接続語です。
宅建では、基が抽象的な言葉多いので、「たとえば」を心の中で唱えながらテキストを読んでみて下さい。ポイントは、目に見えるようなイメージにすることです。
その例えばの幅が広がればより理解が増していきます。
【要約力】がつくとぐんぐん得点UP
そして、さらに身につけてほしい力が【要約力】です。
要約力が付くことで、難しい文章でもスッと理解して問題を解くことが出来るようになります。
その文章を見て、何を言っているのかが分かる。
何を伝えようとしているかが分かるようになる。
具体的な内容を抽象的に言いかえることで、この文章は何を伝えたいのかの要点を素早くキャッチする方法です。
このポイントになるのが【主語】と【述語】です。
例えば
【黄色い花の周りを、チョウが楽しそうに飛んでいる】
この文章を要約すると。
主語 述語
【チョウが】 【飛んでいる】
要約してもその意味は伝わりますね。
この時、最初にやるべきなのは、【述語】を先に見つけることです。
述語は、基本的に文章の後の方にあります。
述語は【飛んでいる】ですね。
そこから【飛んでいる】という述語に対して【何が?】を見つければいのです。
それが【主語:チョウ】にあたるということです。
整理すると
【述語】を見つける(最後の方にある)
【述語】に対して【何が?】を見つける
それが【主語】になる。
この流れです。
では、宅建でも見てみましょう。
この文章を読んでみて下さい。
(判決文)
法律が債務の不履行による契約の解除を認める趣意は、契約の要素をなす債務の履行がないために、該契約をなした目的を達することができない場合を救済するためであり、当事者が契約をなした主たる目的の達成に必須的でない附随的義務の履行を怠ったに過ぎないような場合には、特段の事情の存しない限り、相手方は当該契約を解除することができないものと解するのが相当である。
なんだか、難しい言葉が並んで嫌になるかもしれません。
この文章は、2020年10月の試験で実際にでた文章です。
これは、一見一つの文章に見えますが。
2つの文章に分けることで見やすくなります。
①法律が債務の不履行による契約の解除を認める趣意は、契約の要素をなす債務の履行がないために、該契約をなした目的を達することができない場合を救済するためであり、
これを、要約すると
述語は、【目的を達することが出来ない場合を救済するため】です。
【何が?】かというと、
主語は、【(債務不履行による)解約は】ですね。
②当事者が契約をなした主たる目的の達成に必須的でない附随的義務の履行を怠ったに過ぎないような場合には、特段の事情の存しない限り、相手方は当該契約を解除することができないものと解するのが相当である。
これを、要約すると
述語は、【解除することができないものと解するのが相当である。】
【何が?】かというと、
主語は、【目的の達成に必須的でない(義務の履行を怠った)場合には、】
まとめると
【要約】
(債務不履行による)解約は、目的を達することが出来ない場合を救済するため、目的の達成に必須的でない(義務の履行を怠った)場合には、解除することができないものと解するのが相当である。
どうでしょうか?かなりスッキリしたと思います。
最初に、重要なポイントを整理して理解することで、問題文に入った時、楽に解くことが出来るようになります。
これを基の長々と難しい文章をそのまま読んでしまうと混乱してしまうのです。
是非問題を解くときに、【述語】【何が】【主語】の流れで文章を読んでみて下さい。
問題をとくスピードが上がります。
まとめ
文章を【言いかえる】ことで、理解力が格段にUPします。
その具体的な方法が、【抽象化⇔具体化】【要約】です。
しっかりと理解をする。要点をスピーディーにつかむ
どれも宅建試験に必要な脳力ですが。
実は、私たちが社会の中で活躍する為に、必要な脳力ではないでしょうか?
宅建試験に合格するだけではなく、試験を通して自分の能力も飛躍させましょう(^^)/